2ちゃんねるで学ぶ投資・為替
かなり前の出来事ですが1998年8月にロング・ターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)破綻したニュースは驚きましたね。


LTCMを知らない人のために説明しますと、LTCM は 2 人のノーベル賞受賞者がいて、一人は金融経済学者のマイロン・ショールズ、もう一人はのロバート・マートンです。ほかにもスペシャリストを集めたドリームチームとうたわれていました。

LTCMといえば史上最高の運用資金調達額(ピーク時には、約十数兆円の資金を動かしたといわれる)、「ドリームチーム」と呼ばれた社員構成、世界一流の顧客・人脈。史上最高利益そして史上最高の損失額です。

LTCM の主要取引は、一貫して流動性が高い債券間のスプレッド(価格差)のボラティリティ(分散=不確実性)が低い点に着目した「あらゆる債券」の「相対価値取 引」で、レバレッジは 20 〜 30 倍、時にはそれ以上かけていました。その後 M&A、金利スワップ、私募債・モーゲージ担保証券・株式と対象を広げ、より流動性が低く、より不確実性の高い市場へと参入し、その結果、LTCM は「破綻しやすい」構造を形成することになってしました。


でも破綻したわいいものの、LTCMは欧米の金融機関から投資された1000億USドルもの資金を運用しており、さらには1兆USドルに上る取引契約を世界の 金融機関と締結していたので、LTCMが崩壊すると、恐慌への突入も危惧され、救済が行われました。

そのため、一私企業の救済は自由経済の原則にそぐわないとして反対する声を押し切り、ニューヨーク連邦準備銀行の指示によりLTCMに資金を提供していた15銀行が、LTCMに最低限の資金を融通し、当面の取引を執行させて緩やかに解体を行わせていく事にしました。

これらの行動を受け、日本でも同様に1999年初めに金融恐慌を発生させないため、銀行への公的資金注入と、ゼロ金利政策の実施がなされました。



よくレバレッジは抑えなければならないとよく言いますが、プロ集団でも20倍ほど破綻までいくのですから、素人が100倍ものレバレッジかけるなんてもってのほかです。


やっぱりどんなプロでも相場をはじめ投資の世界はわからないし、投資は損をする可能性はあるということですね。


ちなみにLTCMの手法を多くのファンドが真似して、それらの多くが、損失をだしていました。

■ドリームチームLTCMの破綻

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